- 移住者の声
- 井上 浩延さん・弥沙子さん
地域の”人”で、ここを選びました。
2016年取材
夫婦と子ども1人の3人家族
井上 浩延さん 出身 / 奈良県 職業 / 南砺市地域おこし協力隊 |
井上 弥沙子さん 出身 / 愛知県 職業 / 食品関係(パート) |
いつか、ここで、自分のお店を開きたい
井上 浩延さん
南砺市のことを知ったのは2014年8月。田舎暮らしのサイトで偶然目に留まったので、その翌月に南砺市で開催された「なんと移住体験ツアー」に家族で参加しました。移住にあたっては地域の”人”を最も重視していましたが、南砺市の方々がものすごく温かかったので、「ここしかない」と直感で思ったんです。すぐ移住に向けて仕事と住居を探し始めました。
南砺市才川七に居を移したのは、その半年後。今住んでいる家は、ツアーの時に見学させていただいた空き家のうちのひとつです。空き家になって約8年経つそうですが、定期的にお手入れされていたので、すごくきれいでした。恵まれていますね。
最初はスローライフをイメージしていましたが、土・日曜には草刈りや運動会、お祭りなどの行事が非常に多いので、結構忙しいんですよ。ただ、行事を通して、人との交流が図れるので有り難いです。
娘は引っ越してすぐ保育園に入ることができました。富山県は待機児童がゼロで公立が多いため、コスト面でも助かっています。ひとつ苦労するだろうなと思っていることは、子供を気軽に連れて行ける病院の選択肢が少ないこと。それでも、自然が多くて四季がハッキリしているので、子育て環境としては良い面の方が多いですね。夏にはすぐそばの川でホタルを見ました。僕たちも初めてだったんですよ。感動しましたね。畑も娘と一緒にできるので、野菜が育つ過程を教えられるのもいいなと思っています。
移住してからストレスはほとんどありません。神奈川に住んでいた頃は満員電車に1時間半揺られて通勤していたので、1日の1/8が通勤時間だったんです。その時はそんなにストレスを感じていなかったのですが、振り返ると結構堪えていたのかなと。地域の方がいつも気にかけてくださいますし、移住者の方との交流もあり充実しています。今後は青年団にも入りたいですね。
今、仕事は市の嘱託職員をしています。南砺市地域おこし協力隊として、空き家調査をはじめ、移住セミナーやなんと移住体験ツアーの同行などに取り組んでいます。また、地域交流として料理教室を公民館で開催しました。子供たちには料理の楽しさを知ってもらうきっかけになればいいなと思い、手でこねるニョッキやビスケットを作りました。楽しそうだったので、毎年開催できたらいいなと思っています。大人の方にはもう少し専門的に、パスタの茹で方やソースの作り方、塩加減などを教えました。これからも地域の方と一緒に楽しめたらいいですね。
南砺市地域おこし協力隊の任期は最長3年ですが、私が南砺市に来た目的はあくまでも定住なので、任期満了後も住み続けたいなと思っています。これまでに10年ほどイタリア料理に携わっていたので、いつか西太美地域でお店を開きたいという思いもあります。
静かな暮らしは、ストレスフリー
井上 弥沙子さん
温かい雰囲気の人と笑顔の素敵な人が多いな。それが南砺市の第一印象でした。
実際に住んでみて思うのは、すごく静かな環境だということ。以前暮らしていたマンションは国道沿いで米軍基地の近くだったので、飛行機や自動車など色々な音に悩まされていましたが、ここでは音によるストレスがほとんどありません。聞こえてくるのは川の音とトンビの声。お隣さんの家とは50mぐらい離れていますが、すごく静かなのでシャッターを開ける音や車のドアを閉める音が聞こえるんですよね。お隣さんから大根をもらって帰ってきて、家族に「大根もらってきたよ」というと、「聞こえてたよ」って(笑)。会話も聞こえるくらいです。
娘は最初の頃、引っ越ししたことがよく分かっていない感じでしたが、今では「毎日楽しいね」と言うようになり、富山弁も家族の中で一番使いこなしています(笑)。また、自然が豊かだからか、「あの鳥は何?」「あのお花は何?」とよく聞くようになりました。以前より感性が鋭くなった気がしますね。
南砺市に来て初めて郷土料理のかぶら寿しを食べましたが、とても美味しかったです。皆さん手作りされているので、今度作り方を教えてもらおうと思っています。